ちりとてちん

終わってしまいましたね〜!低視聴率で泣いた番組程DVDが爆発的に売れたりするので、今後の動向もまだまだ期待です!
私の中の朝ドラのイメージは悪く、主人公は前向き過ぎて嘘くさい、15分毎に引きがある、続けて見てると15分番組の割りに長めのあらすじは長すぎ、見ていない人には伝わらない、面白くないのに見続けて嫌な思いをしばしばしていたのです。そんなトラウマを払拭してくれる素晴らしいドラマでした。
題材が上方落語なのに詳しいしい人には物足りない内容だったかもしれません。嘘も多かったでしょうし。ただ落語が敷居が高いと思う人々には素晴らしい入門編だったと思います。江戸落語地区では視聴率悪いでしょうね、私もこれが江戸落語なら見れなかったでしょうし。
配役の妙も利いていましたね。特に光ったのは磯七さん!キッチュ以外にあり得なかった!!(キッチュファンなのを差し引いてもですよ)何よりこのドラマで桂吉弥さんに出会えて本当に良かった。以前のお芝居で知ってはいたけれども、やはりこんなにも存在感はなく。桂米朝さんのファンで、喋れなくなったヒルトンホテルでの一門会以来落語を見に行く事ができませんでした。沢山お弟子さんはいますがみなさん個性的で米朝さんの芸を継ぐ方に出会えませんでした。でも吉弥さんの落語は米朝さんを一番受け継いでいたと言われる吉朝さんを垣間見せる素晴らしい落語で、これからの成長が本当に楽しみです。笑いの少ない芝居が多い昨今、貴賎なく爆笑するには落語が一番だとも思わせてくれました。
散々深読みをして、行間をさらえて(長すぎて書けません)、表面以上の楽しみ方をできたのも、突出したお気に入りもおらず、全員魅力的なキャラクターだったからでしょうね。いやぁ本当に稀有なドラマでした。
では最後に最終回の深読みを!
四草さんの飼っている九官鳥の平兵衛。饅頭恐いのくだりで死期が近いと表現されていました。そこから4年後生きているとはとても思えません。きっと小草若が行方不明の時に死んだと思うのです。あのお喋りな鳥の最期は決して沈黙ではなかったでしょうね。何と言ったのでしょうか?「平兵衛」「仁徳でっせ、茶金さん」*1「触んなブス」いえいえ、きっとそれは「瀬をはやみ〜!」だったでしょう!(希望)かつて見捨てた草若の二の舞いにならぬよう、その言葉の意味を汲み取って、小草若を待ち続けていた四草。そして新たに飼った九官鳥にも同じ名をつけ、想い入れのある台詞を覚えさせていたのでは、と。それが何週も出番のなかった平兵衛なのではないかと。
最終回の「瀬をはやみ!」はきっとこのドラマを作った方々からのメッセージ。これを伝える為にも生きた平兵衛は必要だったのです。「瀬をはやみ岩に瀬かるる滝川の 割れても末に逢わんとぞおもう」これは「今はしばしのお別れを致しますがまたお逢い致しましょう」私にはそう聞こえました。制作の方からのメッセージ通り続編はないような終わり方でしたね。でもスピンオフくらいは期待してもいいのではないでしょうか?(笑)NHKでは前代未聞でしょうけれど。
…長くなりましたのでこれ以上の深読みは差し控えさせていただきます。
今年の春は新弟子志願者が多いでしょうね(笑)素晴らしい落語家さんが誕生しますように♪♪

*1:誤字訂正しました「申し訳ありません茶金さん」(笑)