金刀比羅宮書院の美

nejimaki-tori2008-01-27


伊藤若冲が前から好きで、2年前にも奥書院が公開された時にも行ったのですが、何やら160年ぶりに襖絵が戻って来たので公開、と言うことで再び訪れました。
久々の金刀比羅さんはやはり階段が厳しいっ!杖をつくほどではないのですが息は上がってしまいます。自販機が並んでいた休憩所は資生堂パーラーカフェになっていて、休憩できなくなっていました(T_T)手ぶらで上がるんじゃなかった…
表書院・奥書院・白書院の3館セットで¥1200。以前見た円山応挙の虎(当時虎を見ずに猫をモデルに描いているのでとても猫らしくて可愛い!…ダメじゃん)、七賢、山水。滝の流れは庭の池に繋がり、実に空間の切り取り方が見事です!応挙の手による寺社では常套手段ではありますが…
そして若冲の花丸図!四角く等分に区切った枠の中に201点の花を描いています。まるで図鑑の絵のように。綺麗なんですが各花同士の関連性やバランスが整ってなくて襖としてはどうなの?とも思うわけです。
次の間は障子の上部に群蝶図、下部に菖蒲が描かれていて、金刀比羅宮で最も好きな部屋!今回は少し明る過ぎたのですが、薄暗い障子越しの光で薄明るく輝く金箔と蝶がとても幻想的で目眩を起こすほどです。菖蒲も枯れたり虫に食われたり、とても綺麗ではないのですが、画とはいえ、そこに栄枯盛衰を表現するところも禅的で魅力的です。他にも好きな画はありますが、これが最高に好きなのです。ところがこの画、前回若冲と紹介されたというのは私の思い込みで、実際は岸岱作。Σ(T▽T;)私の若冲への愛は別物!?今まで貰っていたラブレターが別人だったようなショックですよ(違)
…え〜と、若冲も岸岱もどっちも好きvvv(お手軽)
隣りの間は元々若冲の垂柳図があったそうですが、劣化が激しく外され、現在は岸岱の水辺柳樹白鷺図が飾られています。その垂柳図の一部、飛燕図断片が今回の目玉…だったのですが、どうにも、数羽いた燕のうち状態の良い5羽のみ燕の部分のみ切り抜いて見せられても…どうしろと?金刀比羅宮の空回りのような気がします。
その後作画中の白書院を通過して物販へ。悩みに悩んで群蝶図と花丸図の一筆箋とクリアファイルを購入。また使えなくなるのに(笑)
帰りの山門を潜ったところで甘酒をいただきました。生姜がきいていて、米がツブツブでとてもほっこりして美味しゅうごさいました♪♪もちろん街を見下ろす景色も絶景で、また来ちゃいますね、きっと。
山門までは籠で上がることができます。
  上り¥5300
  下り¥3200
  往復¥6800
もっと大人になったら使ってみたいものです。(とはいえタクシーで上まで上がれる道もあるのですが…)